第4類の第4石油類一覧!指定数量や引火点&水溶性まとめ

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第4類の第4石油類について知りたい

第4類の第4石油類についてまとめました。

指定数量や引火点など、特徴や性状についてチェックしていきましょう。

第4類!第4石油類の指定数量と代表的な物品名

第4石油類の指定数量は6,000Lで、代表的な物品名は以下のとおりです。

品名代表的な物品名指定数量(L)
第4石油類ギヤ―油
シリンダー油
タービン油
モーター油
マシン油
フタル酸ジオクチル
リン酸トリクレジル
6,000

指定数量についてさらにくわしくは以下の記事をご覧ください。

【関連記事】

指定数量まとめ

指定数量の計算

第4類!第4石油類の引火点や水溶性

第4石油類とは、1気圧において常温(20℃)で液状であり、かつ引火点が200℃以上250℃未満のものを指します。

潤滑油(ギヤ―油、シリンダー油、切削油など)と可塑剤(リン酸トリクレジルなど)の2つに大きく分類できます。

不溶(水に溶けない)であり、丙種の取扱いは可能です。

種類物品名水溶性丙種引火点沸点比重
第4
石油類
潤滑油ギヤ―油
シリンダー油
切削油
モーター油
電気絶縁油
マシン油など
×200~250℃未満200~249
可塑剤リン酸トリクレジル210241~2651.16~1.18
フタル酸ジオクレジル205~2183850.98

そして第4石油類の特徴をまとめると以下のとおりです。

  • 非水溶性で粘度が高く、比重が1より小さい(水より軽い)ものが多い。※リン酸トリクレジルの比重は約1.17で1より大きい。
  • 引火点が高いため、一般に加熱しない限り引火の危険性は少ない。
  • 燃焼温度が高く、火災時には液温が非常に高くなる。このため水系の消火剤を使用すると水分が沸騰蒸発し、消火が難しくなる。また棒状での注水は、高温となった油を周囲に飛び散らせてしまう危険がある。
  • 霧状にしたもの、布に染み込んだものなどは、空気との接触面積が大きくなるため、引火しやすくなる。
  • 揮発性がほとんどないため、蒸発しにくい。

第4類!第4石油類の過去問題・危険物取扱者乙4対策

ここで危険物第4類・第4石油類の試験問題を解いてみましょう。

第4類第4石油類の問題1!第4石油類の性状について

次のA~Dのうち誤っているものの組合せはどれか。

A.潤滑油のすべてが第4石油類に該当する。

B. 燃焼すると液温が高いため、泡消火剤等を使用すると水分が沸騰蒸発することがある。

C. 消火粉末などで窒息消火する。

D.酸やアルカリとは反応しない。

  1. AとB
  2. AとD
  3. BとC
  4. BとD
  5. CとD

2

【解説】

A.潤滑油の多くは第4石油類であるが、第3石油類に該当するものもある。

D.水にはほとんどとけないが、強酸、強アルカリとは加水分解する。

第4類第4石油類の問題2!第4石油類の性状・用途について

次のうち誤っているものはどれか。

  1. 切削油を用いた切削作業では、単位時間あたりの注入量が少ないと摩擦熱により発火のおそれがある。
  2. 引火点が高いので、加熱しない限り引火の危険性はない。
  3. 熱処理油を用いた焼き入れ作業では、灼熱した金属を素早く油中に埋没しないと発火のおそれがある。
  4. 引火した場合には、油温を下げる効果が期待できるので、棒状の注水が有効である。
  5. 潤滑油や可塑剤として使用されるものが多い。

4

【解説】

火災になった場合、油温がとても高くなるため、水系の消火剤を使用すると水分が沸騰蒸発してしまうため、水系の消火剤は消火に適さない。

また棒状の注水は、高温となった油を周囲に飛び散らせてしまう危険があるため行ってはならない。

第4類第4石油類の問題3!引火点➀

引火点が低いものから高いものの順になっているものは、次のうちどれか。

  1. 自動車ガソリン⇒トルエン⇒ギヤ―油
  2. 自動車ガソリン⇒灯油⇒トルエン
  3. 自動車ガソリン⇒ギヤ―油⇒灯油
  4. トルエン⇒自動車ガソリン⇒ギヤ―油
  5. トルエン⇒ギヤ―油⇒灯油

1

【解説】

第1石油類⇒自動車ガソリン(−40℃以下)、トルエン(4℃)

第2石油類⇒灯油(40℃以上)

第4石油類⇒ギヤ―油(200~250℃)

第4類第4石油類の問題4!引火点②

引火点の高いものから低いものの順になっている組み合わせは、次のうちどれか。

  1. ガソリン⇒軽油⇒重油⇒シリンダー油
  2. 軽油⇒ガソリン⇒重油⇒シリンダー油
  3. シリンダー油⇒重油⇒軽油⇒ガソリン
  4. 重油⇒軽油⇒シリンダー油⇒ガソリン
  5. ガソリン⇒重油⇒シリンダー油⇒軽油

3

【解説】

特殊引火物<第1石油類<アルコール類<第2石油類<第3石油類<第4石油類<動植物油類の順に引火点は高くなる。

引火点が分からなくても、物品名を品名に分けることができれば答えはでる。

第1石油類⇒ガソリン(−40℃)

第2石油類⇒軽油(45℃以上)

第3石油類⇒重油(60~70℃)

第4石油類⇒シリンダー油(200~250℃)

第4類第4石油類の問題5!

次の文の( )内のA~Cに当てはまる語句の組み合わせとして正しいものはどれか。

「第4石油類に属する物品は(A)が高いので、一般に(B)しない限り引火する危険はないが、いったん燃え出したときは、(C)が非常に高くなっているので、消火が困難になる。」

番号ABC
1沸点蒸発気温
2沸点沸騰気温
3引火点加熱液温
4引火点加熱気温
5蒸気密度沸騰液温

3

【解説】

「第4石油類に属する物品は(引火点)が高いので、一般に(加熱)しない限り引火する危険はないが、いったん燃え出したときは、(液温)が非常に高くなっているので、消火が困難になる。」

【関連記事】

石油類(第1石油類~第4石油類)

第3石油類

第1石油類

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第4類の第4石油類一覧!指定数量や引火点&水溶性まとめ

品名代表的な物品名指定数量(L)
第4石油類ギヤ―油
シリンダー油
タービン油
モーター油
マシン油
フタル酸ジオクチル
リン酸トリクレジル
6,000
種類物品名水溶性丙種引火点沸点比重
第4
石油類
潤滑油ギヤ―油
シリンダー油
切削油
モーター油
電気絶縁油
マシン油など
×200~250℃未満200~249
可塑剤リン酸トリクレジル210241~2651.16~1.18
フタル酸ジオクレジル205~2183850.98

第4石油類の特徴

  • 非水溶性で粘度が高く、比重が1より小さい(水より軽い)ものが多い。※リン酸トリクレジルの比重は約1.17で1より大きい。
  • 引火点が高いため、一般に加熱しない限り引火の危険性は少ない。
  • 燃焼温度が高く、火災時には液温が非常に高くなる。このため水系の消火剤を使用すると水分が沸騰蒸発し、消火が難しくなる。また棒状での注水は、高温となった油を周囲に飛び散らせてしまう危険がある。
  • 霧状にしたもの、布に染み込んだものなどは、空気との接触面積が大きくなるため、引火しやすくなる。
  • 揮発性がほとんどないため、蒸発しにくい。

以上です。

ありがとうございました。

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