危険物第4類(分類・特性・燃え方・取扱い・静電気)

危険物乙4(第4類) 乙4Webテキスト

危険物第4類の品目と分類

第4類の引火性液体は、以下の4つに分類されます。

➀特殊引火物

②石油類

③アルコール類

④動植物油類

また石油類は第一石油類から第四石油類の4種類です。

一方、危険性の高い順に危険等級Ⅰから危険等級Ⅲまで3区分となっており、指定数量が少ないほど危険度は大きいと言えます。

第4類の区分代表的な品名指定数量(L)
特殊引火物
(危険等級Ⅰ)
非水溶性二硫化炭素50
水溶性ジエチルエーテル
(エーテル)
石油類第一石油類
(危険等級Ⅱ)
非水溶性ガソリン、ベンゼン、トルエン200
水溶性アセトン400
第二石油類
(危険等級Ⅲ)
非水溶性灯油、軽油、キシレン1,000
水溶性氷酢酸(酢酸)2,000
第三石油類
(危険等級Ⅲ)
非水溶性重油、クレオソート油2,000
水溶性グリセリン、エチレングリコール4,000
第四石油類
(危険等級Ⅲ)
ギヤ―油、シリンダー油などの潤滑油6,000
アルコール類(危険等級Ⅱ)メチルアルコール、エチルアルコール400
動植物油類(危険物等級Ⅲ)動物の脂肉、植物の種子などの脂肪油
ヤシ油、アマニ油、菜種油、キリ油
10,000

引火点発火点沸点

可燃性液体が空中で引火するのに十分な濃度の蒸気を液面上に発生するときの最低の液温

のこと

空気中で可燃物を加熱した場合、火花や炎を近づけなくても、自ら燃え出すときの最低の液温のこと

沸点は液体が内部から気体(蒸気)となるときの温度

のこと

また消防法で定義する第4類危険物の引火点をまとめておきましたのでチェックしてみてください。

第4類危険物の区分1気圧における引火点危険等級
特殊引火物‐20℃以下
第一石油類21℃未満
アルコール類メチルアルコール:11℃
エチルアルコール:13℃
第二石油類21℃以上、70℃未満
第三石油類70℃以上、200℃未満
第四石油類200℃以上、250℃未満
動植物油250℃未満

第4類の取り扱いについて

容器は密栓して上部に空間を残して保存する

低所に残った蒸気は換気扇により高所から外へ排出する

また気化した蒸気は空気より重いため、低所に滞留させないように風通しを良くします。さらに蒸気は換気扇で高所から外に排出してください。

一方、火気が近くにあると引火の恐れがあるため、火花を発する機械器具や工具は使わないようにし、電気設備は火花放電を発生させない防爆構造のものを使用します。

第4類危険物と静電気

第4類危険物の多くは水に溶けない不良導体ですので、危険物遺体に静電気が発生しやすく、静電気がたまって火花放電が起こりやすくなり、それが点火電源となって危険です。

とくに第4危険物は送油時に管の中を流れると、こすれあって静電気が発生しやすくなるので注意しましょう。

また危険物を取り扱う周囲に静電気がたまっても、そこで引火する恐れもあります。

危険物を取り扱う際には、静電気を発生させないようにし、そして発生した静電気を安全に逃すようにしてください。

発生した静電気を安全に逃すには、静電気を帯びた容器や機器を接地します。

※接地:電気的に大地とつなぎ、電気を大地に流すこと

さらに送油作業の静電気対策としては、湿度を高く保つ、接地する、流速を小さくする、帯電防止服や靴を着用する、などが挙げられます。

第4類で水に溶けないものは、電気の不良導体静電気を発生しやすく蓄積しやすい

静電気は湿度が低い(乾燥)ことや摩擦が大きいときに発生し、蓄積する

静電気が蓄積すると火花放電して点火源となる

静電気を逃がすためには接地する

送油作業では流速を小さく、ゆっくり行う

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③特殊引火物

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